API:Upload

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  1. API:Upload

API:Upload は、MediaWiki API の一部であり、プログラムによってファイルを MediaWiki サイトにアップロードするための機能を提供します。この機能は、拡張機能やカスタムスクリプトなど、自動化されたプロセスでファイルを管理する必要がある場合に非常に役立ちます。本記事では、API:Upload の基本的な概念、使用方法、パラメータ、エラー処理、セキュリティに関する考慮事項について、初心者にも理解しやすいように詳細に解説します。

概要

API:Upload は、Web ブラウザを通じてファイルをアップロードするのと同じ機能を、プログラムから実行できるようにします。これにより、例えば、大量の画像を自動的にアップロードしたり、特定の条件に基づいてファイルを更新したりすることが可能になります。この API は、MediaWiki API の一部として提供されており、他の API 機能と組み合わせて使用することで、より複雑なタスクを実行できます。

基本的な使い方

API:Upload を使用するには、API エンドポイントに POST リクエストを送信する必要があります。リクエストには、アップロードするファイルの内容と、ファイルに関するメタデータが含まれます。

リクエストの形式

API:Upload へのリクエストは、multipart/form-data 形式で行う必要があります。この形式は、ファイルの内容とメタデータを同時に送信するのに適しています。リクエストには、以下のパラメータを含める必要があります。

  • action: 常に "upload" に設定します。
  • token: 編集トークン を使用して、アップロード操作を認証します。これは、API:Login を使用して取得できます。
  • file: アップロードするファイルの名前と内容。
  • filename: アップロードするファイルの名前。
  • comment: アップロードに関するコメント。
  • description: ファイルの説明。
  • watchlist: アップロードしたファイルをウォッチリストに追加するかどうか (true/false)。

リクエストの例 (curl)

```bash curl -X POST \ 

 -F "action=upload" \
 -F "token=YOUR_EDIT_TOKEN" \
 -F "file=@/path/to/your/image.jpg" \
 -F "filename=image.jpg" \
 -F "comment=自動アップロードされた画像" \
 -F "description=この画像は自動アップロードされました。" \
 -F "watchlist=true" \
 "https://your-mediawiki-site/w/api.php"

```

この例では、`/path/to/your/image.jpg` にある画像を `image.jpg` という名前でアップロードし、コメントと説明を追加し、ウォッチリストに追加しています。`YOUR_EDIT_TOKEN` は、有効な編集トークンに置き換える必要があります。

パラメータの詳細

API:Upload には、多くのオプションのパラメータがあります。以下に、主要なパラメータとその説明を示します。

API:Upload パラメータ
パラメータ 説明 型 デフォルト値 ignorewarnings アップロード時に警告を無視するかどうか boolean false ignoresizecheck ファイルサイズのチェックを無視するかどうか boolean false format ファイルの形式 string (自動検出) url ファイルの URL (ローカルファイルではなく URL からアップロードする場合) string mime ファイルの MIME タイプ string (自動検出) timestamp ファイルのタイムスタンプ string 現在時刻 licensing ファイルのライセンス情報 string categories ファイルを分類するカテゴリ string tags ファイルに関連付けるタグ string noexternalsummary 外部からの要約を無効にするかどうか boolean false allowduplicates 同じ名前のファイルが存在する場合に上書きを許可するかどうか boolean false uploadprop アップロード後のプロパティ (例: thumbnail) string

これらのパラメータを組み合わせることで、アップロードプロセスを細かく制御できます。例えば、`ignorewarnings` を `true` に設定すると、ファイルサイズが大きすぎるなどの警告を無視してアップロードを続行できます。

エラー処理

API:Upload は、アップロードが成功しなかった場合にエラーを返します。エラーコードとメッセージを解析することで、問題の原因を特定し、適切な対処を行うことができます。

一般的なエラーコード

  • upload-error-file-exists: 同じ名前のファイルが既に存在します。`allowduplicates` パラメータを使用すると、このエラーを回避できます。
  • upload-error-file-too-large: ファイルサイズが大きすぎます。`ignoresizecheck` パラメータを使用すると、このエラーを回避できますが、サイトのパフォーマンスに影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
  • upload-error-invalid-token: 編集トークンが無効です。有効なトークンを取得して再試行してください。
  • upload-error-no-free-space: サーバーのディスク容量が不足しています。
  • upload-error-bad-filename: ファイル名が無効です。

エラー処理の例

API から返された JSON レスポンスを解析し、`error` フィールドを確認することで、エラーコードとメッセージを取得できます。

```json { 

 "error": {
   "code": "upload-error-file-too-large",
   "info": "ファイルサイズが大きすぎます。",
   "httpstatus": 400
 }

} ```

この例では、ファイルサイズが大きすぎることがエラーの原因であることがわかります。

セキュリティに関する考慮事項

API:Upload を使用する際には、セキュリティに関するいくつかの考慮事項があります。

  • 編集トークンの保護: 編集トークンは機密情報であり、漏洩すると悪意のあるユーザーによって悪用される可能性があります。トークンは安全な場所に保管し、必要以上に公開しないでください。API:Login で取得したトークンは、有効期限があるため、定期的に更新する必要があります。
  • ファイルサイズの制限: ファイルサイズが大きすぎると、サーバーに負荷がかかり、DoS 攻撃につながる可能性があります。ファイルサイズの制限を設定し、不正なアップロードを防ぐようにしてください。MediaWikiの設定 で `wgMaxUploadSize` を設定することで、アップロード可能な最大ファイルサイズを制限できます。
  • ファイルタイプの制限: 悪意のあるファイルがアップロードされるのを防ぐために、許可するファイルタイプを制限する必要があります。MediaWikiの設定 で `wgUploadDirectory` と `wgFileExtensions` を設定することで、アップロード可能なファイルタイプを制御できます。
  • ウイルススキャン: アップロードされたファイルをウイルススキャンすることで、マルウェアの拡散を防ぐことができます。ClamAV などのウイルススキャンツールを MediaWiki サーバーにインストールし、アップロードされたファイルを自動的にスキャンするように設定できます。
  • アクセス制御: API:Upload へのアクセスを制限することで、許可されたユーザーのみがファイルをアップロードできるようにすることができます。MediaWikiの権限 を使用して、特定のユーザーグループに API:Upload の権限を付与できます。

高度な使い方

API:Upload は、基本的なファイルアップロードだけでなく、より高度な機能も提供します。

  • URL からのアップロード: `url` パラメータを使用すると、ローカルファイルではなく、URL からファイルをアップロードできます。これは、外部の Web サイトから画像を自動的に取得してアップロードする場合に便利です。
  • サムネイルの生成: `uploadprop` パラメータを使用すると、アップロード後にサムネイルを自動的に生成できます。これは、画像ギャラリーを作成する場合に役立ちます。
  • メタデータの更新: アップロード後に、ファイルに関するメタデータ (説明、カテゴリ、タグなど) を更新できます。API:Edit を使用して、ファイルページを編集することで、メタデータを更新できます。
  • 一括アップロード: 複数のファイルを一括でアップロードするには、複数の POST リクエストを送信する必要があります。ジョブキュー を使用して、アップロード処理を非同期的に実行することで、パフォーマンスを向上させることができます。

関連するトピック

戦略、テクニカル分析、およびボリューム分析 (関連性のある概念)

API:Upload は、直接的にこれらの分析に関連するものではありませんが、これらの分析に利用されるデータを収集・管理する上で重要な役割を果たします。例えば、

  • コンテンツ戦略: API:Upload を使用して、特定のコンテンツを自動的にアップロードし、コンテンツ戦略を効率的に実行できます。
  • 画像最適化: アップロードされた画像のサイズや形式を最適化することで、サイトのパフォーマンスを向上させることができます。
  • データ分析: アップロードされたファイルに関するメタデータ (ファイルタイプ、サイズ、アップロード日時など) を分析することで、サイトの利用状況を把握できます。
  • トラフィック分析: アップロードされたファイルへのアクセス数を分析することで、人気のあるコンテンツを特定できます。
  • セキュリティ分析: アップロードされたファイルにマルウェアが含まれていないか分析することで、サイトのセキュリティを確保できます。
  • バージョン管理: ファイルのアップロード履歴を管理することで、過去のバージョンに簡単に戻ることができます。
  • 自動バックアップ: アップロードされたファイルを定期的にバックアップすることで、データ損失を防ぐことができます。
  • ファイル圧縮: アップロードされたファイルを圧縮することで、ストレージ容量を節約できます。
  • ファイル変換: アップロードされたファイルを別の形式に変換することで、互換性を向上させることができます。
  • メタデータ抽出: アップロードされたファイルからメタデータを抽出することで、検索性を向上させることができます。
  • 重複排除: 同じファイルが複数回アップロードされるのを防ぐことで、ストレージ容量を節約できます。
  • ファイル検証: アップロードされたファイルが有効かどうか検証することで、エラーを防ぐことができます。
  • ファイルインデックス作成: アップロードされたファイルをインデックス化することで、検索速度を向上させることができます。
  • ファイルアクセス制御: ファイルへのアクセスを制御することで、セキュリティを向上させることができます。
  • ファイル監視: ファイルの変更を監視することで、不正アクセスを検知できます。

まとめ

API:Upload は、MediaWiki サイトにファイルをプログラムによってアップロードするための強力なツールです。この API を理解し、適切に使用することで、自動化されたプロセスを構築し、サイトの管理を効率化することができます。セキュリティに関する考慮事項を忘れずに、安全なアップロード環境を構築するように心がけてください。

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